UPXでネイティブ実行可能ファイルを圧縮
Ultimate Packer for eXecutables (UPX)は、実行ファイルのサイズを小さくする圧縮ツールです。Quarkusでは、生成されたネイティブ実行可能ファイルを圧縮して、そのサイズを小さくすることができます。このような圧縮は次のような場合に興味深いものです。
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CLIツールをビルドする場合。ディスクのフットプリントを減らしたい場合。
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小さなコンテナイメージをビルドする場合。
なお、UPX圧縮は以下に注意してください。
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主に高圧縮レベルを使用した場合、ビルド時間が長くなります。
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アプリケーションの起動時のRSS使用量が増加します。
システムvsコンテナ
UPX圧縮には、以下のような条件があります。
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upx
コマンドをシステムPATH
で利用できるようにする 。 -
または、コンテナ内ビルドでネイティブ実行可能ファイルをビルドすること。
パス上に upx
コマンドがある場合は、Quarkusはそれを使用します。そうでない場合は、( quarkus.native.container-build=true
で)コンテナ内ビルドを使用してネイティブイメージを構築した場合、また、ビルダーイメージが upx
コマンドを提供している場合、Quarkusはコンテナ内から実行ファイルを圧縮します。
これらのケースに該当しない場合、圧縮は失敗します。
upxはクロスプラットフォームです。
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UPX圧縮の設定
アプリケーションの設定で、必要な 圧縮レベル を設定して圧縮を有効にします。
quarkus.native.compression.level=5
圧縮レベルが設定されていない場合は、圧縮が無効になります。圧縮は、ネイティブ実行可能ファイルがビルドされた時点で行われ、実行ファイルを置き換えます。
追加パラメータ
quarkus.native.compression.additional-args
パラメータを使って --brute
や --ultra-brute
のような追加のパラメータを upx に渡すことができます。この値は、コンマで区切られた引数のリストです。
quarkus.native.compression.level=3
quarkus.native.compression.additional-args=--ultra-brute,-v
パラメーターの詳細なリストは、 UPXのドキュメントに記載されています。